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入浴介助の順番をおさらいしておこう

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ヒートショックを起こさないためにできること

介助の順番と注意点

入浴介助は直接相手にふれるため、場合によっては不快感を与える可能性があります。どのようなことに注意すればいいのでしょうか。

介助の順番と注意点

「入浴前」

体温が急激に変化するとヒートショックを引き起こすことがあります。脱衣する時やバスタブに入る時は、特に注意してください。また、空腹時や食後は内臓に負担がかかっているため、体温が上昇すると不調をきたす可能性があります。自覚症状がなくても入浴後に容体が急変することもあるので、血圧や体温をチェックしながら、様子をよく観察しましょう。

「入浴中」

急に入るとヒートショックを起こす可能性があります。徐々に温かいお湯に慣れるようにしてください。まず、利用者をゆっくりとシャワーチェアに誘導し、座ってもらいます。その後、手で直接ふれながら、シャワーの温度を確認します。問題がなければ、利用者の足元から順番にシャワーをかけていきますが、無言でお湯をかけると驚かせてしまうので、必ず声をかけながら行うようにしましょう。
バスタブに入る時は急がせたりせず、転倒しないようにゆっくり行動するように促しましょう。
入浴介助では、心臓への急激な刺激を避けるために、末梢から体幹の順番で体を洗うのがルールです。心臓の部分にすぐにお湯をかけてはいけません。手先や足先には細い血管が通っているため、そこから洗い始めましょう。血行が促進されて体が温まります。冷え性対策としても効果があります。
介助する際に最も心がけるべきポイントは「介助される側の気持ち」です。先に洗ってほしい部分や、他人にふれられたくない部分がある場合は、できるだけ希望に耳を傾けてあげましょう。介護士が最善だと思う手順を押し付けてはいけません。

「入浴後」

足の裏が濡れていると転倒する恐れがあります。入浴後は足の裏や全身の水分を丁寧に拭き取りましょう。また、入浴直後は血圧の変動によりめまいを感じる人もいます。椅子に座ってもらいながら、ゆっくり着替えさせてください。入浴直後は皮膚が清潔なので、軟膏を塗るのに最適なタイミングです。処方された軟膏があるなら、このタイミングで塗布するといいでしょう。
また、入浴後に徐々に脱水症状になる人もいます。水分補給は欠かさず行い、体調に変化がないか、しばらくの間様子を観察しましょう。

思いやりを持つことが大切

相手に不快感を与えず、快適かつ安全な入浴を提供するためには、「万全の備え」と「思いやり」が大切です。本人の希望を尊重しながら、入浴を通じて心身が健康になれるよう、意識して介助するようにしましょう。利用者は裸でいることで弱さや恥ずかしさ、不安を感じています。その気持ちを軽減するために同性介護で行うなど、相手に寄り添いながら介助していくことが大切です。
介護士自身が滑ってケガをする恐れもあります。他人の安全だけでなく、自分の安全にも気を配りましょう。

高齢者の入浴事故を防ぐために

入浴時間を快適に過ごしてもらうために

入浴時間を快適に過ごしてもらうために

介助の順番と注意点

入浴介助は利用者の健康を維持する、重要な業務です。流れをあらかじめ把握しておけば、スムーズに介助できます。特に注意しておきたいポイントも一緒にまとめているので、この機会に見直してみましょう。